読書 「ウルトラ・ダラー」

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手嶋龍一の「ウルトラ・ダラー」を読了。

BBC東京支局のラジオ特派員、スティーブン・ブラッドレーは、それを隠れ蓑に諜報活動を行う、イギリス秘密情報部の職員でもある。その彼が追うのは、北朝鮮が作る贋の100ドル札、ウルトラ・ダラーをめぐる陰謀。果たして北朝鮮、さらなる黒幕の狙いは何か・・・。

日本初のインテリジェンス小説、という売りで、発売時には、「インテリジェンス」という言葉を一般に知らしめたくらいには話題になっていた作品なのだが、期待ほどのデキではなかった。フィクションとノンフィクションの狭間で漂っているうちに、どっちつかずのまま書き終えてしまったような作品である。

登場人物の描き方は、外形をなぞるだけで深みがないし、事件を通して何かしらの成長を遂げるわけでもない。一方で事件そのもののサスペンスも盛り上がらず肩透かし、である。なるほど、「インテリジェンス」という言葉を一般に知らしめることだけが、出版の主旨だったのかしら、と思わざるをえない。

第三者視点でなく、主人公の一人称で語られれば、少しはドラマとして盛り上がったろうに、と思う次第である。



ウルトラ・ダラー (新潮文庫)
新潮社
手嶋 龍一

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