読書 「仮面警官」

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著者は、弐藤水流。これで、ニトウ ミズルと読むのだそうだ。私は初読みになる作家である。

南條達也は警察官。警視庁王子署東十条駅前交番に勤務している、いわゆるお巡りさん、である。彼の恋人だった女性は、かつて不審な事故から今は植物状態になってしまっている。その事故(事件)の背後にあるものを知りたい、と警察官になった男だ。そんな南條が勤務する交番の近辺で、女性が刺殺される事件が起こり・・・。

何ともまあ、ひどい小説であった。いろんなものを取り込もうとして、何の整理もつけられずに終わった。小さな子供が「片付けました」と言ったおもちゃ箱を覗き込んだら、こんな感じなんだろうな、と思えるデキである。

シリアスな復讐譚かと思いきや、19ページにしてなぜだか、予知能力を持つ女が出てきたり(何の伏線でもなく、登場する必然性がない人物であった)、とある警察官父娘は、ありがちな「母の死に目に父が立ち会わなかった」という件で葛藤を抱えており(けれども、父娘は協力的である)、事件捜査の指揮官は神経症を病んでおり(盲目の恋人らしき女性がいるが、本編とは何のつながりもない)、殺人犯の娘は、母の認知症新興宗教かぶれが悩ましく、自らはストーカーまがいの男に付きまとわれたり(東野圭吾の赤い指、とか容疑者Xの献身をパクリ損なったか?)している。他にも挙げだせばキリがないが、過去の事件の関係者が、現在の事件の周辺に集まるのも偶然にすぎない設定だが、そこまでしてなお、先に広げた風呂敷はそのまま広げっぱなし、である。おまけにあろうことか、続編をあるかのような書き終わり・・・。

文庫の帯には「信念と正義を問い直す 新・警察小説!」とあるが、警察捜査のリアリティなど欠片もなく、エキセントリックな設定の人物が配されているだけ。はっきり言って、この小説は詐欺に近いものがある。
裁判に訴えれば勝てるんじゃないだろうか?重ね重ねで申し訳ないが、腹が立つほどの代物である。読む価値なし!
怖いもの見たさなら↓


仮面警官 (幻冬舎文庫)
幻冬舎
2010-10-08
弐藤 水流

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    Excerpt: 作者・笹本稜平に対しては、以前に「時の渚」を読んだかなぁ、裏のあらすじを見て読まなかったかなぁ、といった記憶しかないが、本作はその、裏のあらすじを読んで購入してみた。 Weblog: HERMIT COMPLEX racked: 2010-12-03 10:26