読書 「5年3組リョウタ組」

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希望の丘小学校5年3組を担任する中道良太は、20台半ばのまだまだ経験の浅い教師。熱血漢には少し足りない、茶髪とシルバーアクセを身に着ける現代風の若者でもある。志も高く優秀な同年代の同僚、染谷と比べると受け持つクラスの成績もなかなか上がらない。だが、彼には染谷にもないものを持っていた。それは「素直さ」。自分のありのままをさらけ出せるある種の「勇気」。本人にその意識はなく苦悩もするが、良太は身の丈のままでクラスに、子供たちに向き合っていく。人気作家、石田衣良の作品である。

中道良太を通して描かれるのは、今日の(小)学校教育における問題点でもある。第1章では、親と子の葛藤 第2章では、教師間のイジメ問題 第3章では、放火事件のマスコミ対応と子供へのケア 第4章では、教育の目的と正義 が、テーマとなっている。第3章、第4章の設定は少々強引な気がするし、第4章の終わり方など、やや紋切り型の感も否めないが、全章にわたって良い台詞が散りばめられている。強引に思える設定も、これらの台詞に出会うためのものと思えば瑕疵ではないだろう。

個人的な好みでいえば、子供たちの成長が、もう少し丁寧に描かれていれば良かったのに、とは思った。ジャンルは違うが、第3章の「家を建てる」から連想した、ロバート・B・パーカーの「初秋」あたりと比べると、成長の実感、厚みには乏しいかなぁ。ま、あちらはマンツーマンだからね。


5年3組リョウタ組 (角川文庫)
角川書店(角川グループパブリッシング)
石田 衣良

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